121121-111月16日の衆議院解散により、改正労働安全衛生法が審議未了でにより廃案となりました。

改正法では、メンタルヘルス対策や受動喫煙防止対策の充実・強化等を定めており、法律が通れば、健康診断の実施項目にメンタルヘルスに対する検査が追加される事となっていました。

メンタルヘルスの状況把握について、最近では、入社前はもちろん入社後も定期に実施し、メンタルヘルス不全者の把握と事前対応が必要とされるようになってきましたので、健康診断の受診項目に追加される事は妥当であるといえます。

ただ一方で、メンタルヘルスの状況把握にはつながるものの、労働者本人の同意を得なければ、使用者側は状況把握ができないという点がネックであり、使用者側は労働者の精神面でのケアを求められながらも、後手の対処しかできない改正内容であったと考えます。

今回は廃案となりましたが、次期国会で再度審議される場合には、労働者側を保護するだけの内容にならずに使用者側にも配慮する内容となるよう審議してもらいたいと願います。


労働安全衛生法の一部を改正する法律案(提出時)
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_gian.htm

第66条の10(精神的健康の状況を把握するための検査等)
 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師又は保健師による精神的健康の状況を把握するための検査を行わなければならない。

2 労働者は、前項の規定により事業者が行う検査を受けなければならない。

3 事業者は、第一項の規定により行う検査を受けた労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該検査を行つた医師又は保健師から当該検査の結果が通知されるようにしなければならない。この場合において、当該医師又は保健師は、あらかじめ当該検査を受けた労働者の同意を得ないで、当該労働者の検査の結果を事業者に提供してはならない。

4 事業者は、前項の規定による通知を受けた労働者であつて、精神的健康の状況が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当するものが医師による面接指導を受けることを希望する旨を申し出たときは、当該申出をした労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならない。この場合において、事業者は、労働者が当該申出をしたことを理由として、当該労働者に対し、不利益な取扱いをしてはならない。

5 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の規定による面接指導の結果を記録しておかなければならない。

6 事業者は、第四項の規定による面接指導の結果に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、厚生労働省令で定めるところにより、医師の意見を聴かなければならない。

7 事業者は、前項の規定による医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講ずるほか、当該医師の意見の衛生委員会若しくは安全衛生委員会又は労働時間等設定改善委員会への報告その他の適切な措置を講じなければならない。

8 厚生労働大臣は、前項の規定により事業者が講ずべき措置の適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとする。

9 厚生労働大臣は、前項の指針を公表した場合において必要があると認めるときは、事業者又はその団体に対し、当該指針に関し必要な指導等を行うことができる。


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