人事制度の今を読み解く

弊社にて発行しております「月刊!人事・労務の玉手箱®NEWS」で、過去に掲載したコラム「人事制度の今を読み解く」を紹介しております。経営のヒントご活用ください。

人事評価制度が形骸化する要因

人事評価制度の見直しをする際に、社員の声をヒアリングすると「評価のフィードバックがない」「どのような判断基準で評価されているのかわからない」「上司によって評価結果に差がある」といった声をよく耳にします。

人事評価制度が形骸化していく要因としては、下記が挙げられます。

  • 評価スケジュールが守られていない
  • そもそも評価者と被評価者との間で、面談が実施されていない
  • 評価者が、被評価者に評価結果の理由を伝えられていない
  • 評価者による甘辛がある
  • 部門間の評価項目にレベルの差がある
  • 等級制度、賃金制度、評価制度の一部を部分的に改正したことにより、各制度の連動がない
  • 評価につながる指標が明確になっていない

どの企業においても、複雑で運用が難しく、評価者が評価すること自体に時間や労力がかかるような人事評価制度よりも、シンプルで目標設定がしやすく、評価者がフィードバックしやすいほうが、評価者と被評価者の面談の機会を損なうことなく、フィードバックから次期の目標設定につなげ、モチベーションの向上につながりやすくなります。

IT技術の進化に伴い、ITツールやクラウドツールといったサービスを導入することによって、従来よりも比較的安価に、運用に対する負担を削減することもできます。

企業によって社員の構成や事業の目的が違うため、求める人材も違い、最適な人事評価制度は異なり、どの企業にも絶対的に当てはまる人事評価制度はありませんが、人事評価制度は、ただの給与の査定だけのためのツールではなく、社員のモチベーションや成長につなげるための重要なものです。人事評価制度を運用の観点から、改めて考えてみてはいかがでしょうか。

2017年12月 「月刊!人事・労務の玉手箱®NEWS」人事制度の今を読み解く

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