人事・労務の知恵袋

人事・労務 カスタマーハラスメントに関する調査

【執筆者】社会保険労務士法人スマイング コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢

主に接客業で問題となっている従業員に対してお客が怒鳴ったり暴行を加えたりするカスタマーハラスメント(カスハラ)について、エアトリ社が調査を行っています。

「カスハラを受けたことはありますか?」という設問に、「ある」と答えた人は約47%、「ない」と答えた約40%を上回る結果となり、被害を受けた人の声には「お弁当が辛いから返金しろと迫られた」「コップの水をかけてきた」といったものが挙げられています。

これまでにカスハラの被害経験がある人に対し、加害者の性別と年齢を聞いたところ、「50代男性」(約34%)が、最も多く、順に「40代男性」(約33%)、「60代男性」(約26%)と、男女間で10ポイント以上差が開くのは40~60代だけであり、総じて男性が高い傾向にあります。

自身のカスハラ加害経験を聞いたところ、全体の5.4%が「ある」と答えており、接客未経験者が4.3%なのに対し、接客経験者は6.0%が「ある」と経験者の方が高くなっております。

カスハラをした理由で最も多かったのが「従業員の態度が悪かった」(約65%)、接客業経験者と未経験者で最も回答数の差が開いたのは「従業員の態度が気に入らなかった」になり、接客未経験者が0%だったのに対して接客経験者の29.%が回答しています。

大企業で2020年から施行される女性活躍・ハラスメント規制法では、自社の労働者が社外でセクハラした場合、被害者側の企業による事実確認などの協力を努力義務や顧客からのカスタマーハラスメントについても対策が検討されています。

ハラスメントに関する規程や社内向けのガイドライン策定、研修の実施やイーラーニング等で正しい知識の教育をされる企業や、社員アンケートによる現状の実態把握、相談窓口や相談する際のワークフローの明示(家族からの相談も可など)による未然の防止策を講じる企業も増えています。

研修プログラム>ハラスメント
https://www.nari-sr.net/business/training/harassment

弊社監修「職場のハラスメント標準問題集」
http://www.e-coms.co.jp/service/harassment/

投稿日:2019/12/23
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