人事・労務の知恵袋

その他 増える「心の労災」 「精神障害」原因 10年で3倍

東京新聞
過重労働や仕事のストレスによる労災請求が都内で増えている。
背景には、職場の人間関係などに悩み、うつ病などを発症する人の増加がある。
自殺を理由とする労災請求も増えつつあり、労働環境の悪化が懸念される。

都内の労災請求のうち、過重労働が主な原因とみられる「脳・心臓疾患」による請求は二〇〇一年度の百二十七件から一〇年度は百四十件と微増。
一方、うつ病など「精神障害等」の発症に伴う請求は、〇一年度に五十七件だったが、〇六年度に百六十七件と初めて「脳・心臓疾患」を逆転。
一〇年度は百七十九件の請求があった。うち一〇年度の「自殺(未遂も含む)」による請求は二十八件で、過去十年間で二番目に多かった。

労災請求に対し、「脳・心臓疾患」の認定件数は〇一年十二月に長期間の疲労の蓄積も考慮するよう見直したのを契機に、〇二年度から増加。毎年四十五~七十三件を認定している。
「精神障害等」では、〇九年四月に判断指針を改め、過重なノルマや嫌がらせなど幅広い事象で評価することになったが、〇七年度に五十件を認定したのが最高で、その後は増えていない。

東京労働局では「景気低迷で必ずしも労働時間は増えておらず、過重労働による脳・心臓疾患の請求はそれほど増えていない。精神障害等による労災認定は仕事上のストレスとの一定の因果関係が認められなければならず、ハードルが高くなる」と話す。
(以上、記事より)


精神疾患が原因と思われる休職は、毎年確実に増えています。

以前より同様の原因による休職は発生していたと思われますが、休職理由として明確に出されるようになったのも、休職数が増えたとされる要因と考えます。

これが直ちに労災として認定されるとなると話は別で、実際に労災=業務上災害として認定される件数自体は増えていません。

発症に至る経緯などを様々な角度から審査しなければならず、また外傷などと違い客観的判断がしにくいのも労災認定数が一定数以上にならない要因だと思われます。

企業としては現実問題として、うつ病などの発症により業務に支障が生じています。

発症前のシグナルをどうつかんでいくかが難しく、事前のケアも十分に進まないとされる中、従業員に対してどう接していくのがいいのかを悩む企業も多くあります。

メンタル面でのタフさを求めたいところですが、一歩間違うと根性論にもなり兼ねず、かといって腫れ物に触るような扱いというのも根本的なところで違っているともいえます。

押しつけではなく、自発的なモチベーションにつながり積極的なマインドを維持できるような環境を作っていけるかが、長期的にみればメンタル不全者が出にくい環境といえるのかもしれません。

 

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投稿日:2011/10/18
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