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09/05/28 適格退職年金からの移行、約3割が対応


厚生労働省は、適格退職年金を導入している全事業を対象にアンケート調査を行った結果を発表しました。

2012年3月31日に同制度が廃止になることについての認知は96%と高いものの、現段階で他制度への移行を検討中が58%、移行先を決定し対応中・適格年金制度の廃止を決定したのが31%となっています。

一方受託機関側からみると、適格年金制度の契約残存率が平均40%、加入者残存率も43%と、決して低くない割合となっている事が分かりました。

他の年金制度への移行には1年ほどかかることから、厚生労働省では早めに手続きを取るよう求めています。

適格退職年金に関するアンケート結果(事業主)
http://www-bm.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/pdf/tekikaku_c_a.pdf

適格退職年金に関するアンケート結果(受託期間)
http://www-bm.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/pdf/tekikaku_c_b.pdf
  

09/05/27 「いじめでうつ病」認定/東京地裁、自殺の男性に


首都圏で飲食店などを展開する「小田急レストランシステム」(東京)の社員が自殺したのは職場のいじめなどでうつ病を発症したのが原因だとして、遺族が労 災と認めなかった行政処分を取り消すよう求めた訴訟の判決で、東京地裁は5月20日、うつ病発症や自殺が業務と因果関係があると判断、処分を取り消した。

この社員は1998年4月に自殺した男性=当時(51)。
白石哲裁判長は「部下から虚偽のビラなどをまかれ、内容をめぐって取引先とのトラブルを抱えた上、会社からも詰問を受けるなどした」と指摘した。

判決によると、男性は本社の給食事業料理長だった1997年ごろから、職種を契約社員からパートに変更された部下らの嫌がらせを受けるようになった。
男性は1998年4月、それまで27年間勤めた同じ職場から配置転換させられ、直後に自殺した。

遺族側の川人博弁護士は「部下によるいじめを自殺の原因と認定したのは評価できる。
職場にはさまざまな形のハラスメントがあり、使用者の労務管理にも警告を与える内容だ」と話している。
(以上、共同通信記事より)

職場内でのいじめは、実体の具体的事実の把握が難しいため、 被害者本人からの訴えをいかに明確にできるかが課題となります。
また、加害者である社員を直接処分しても、事態を収束させる事が困難なケースも多く、かえっていじめが増長される事となるケースも少なくありません。

加害者である社員に対する事実確認で、明らかな不法行為があった場合には懲戒処分もあり得ますが、まず企業=事業主に求められるのは、いじめが原因で業務 が停滞することのないよう、社外に相談機関を設けて、社員が訴えをしやすい環境を整えるなど、職場環境を維持する事ではないでしょうか。

09/05/25 一般労働者派遣事業の許可基準を厳格化


厚生労働省は、5月18日に一般労働者派遣事業における許可基準の見直しを発表しました。

主な内容は以下の通りとなります。

資産から負債を引いた「基準資産額」を現行の最低1,000万円から2,000万円に引き上げ

現金預金額は、1,500万円×事業所数に引き上げ(現行は800万円×事業所数)

派遣元責任者は「雇用管理経験3年以上」と要件を強化

派遣元責任者講習の受講は、許可申請受理日前「5年以内の受講」から「3年以内の受講」に

これら見直しされた許可基準は、新規の派遣許可には今年10月から適用し、派遣許可の更新は来年4月から適用されます。

一般労働者派遣事業の許可基準の見直しについて
http://www-bm.mhlw.go.jp/houdou/2009/05/h0518-1.html

新型インフルエンザ対策で従業員への特別休暇付与などを要請


厚生労働省はこのほど、新型インフルエンザの発生により、保育施設等が臨時休業となり、子どもを預けて働く親に影響が出ているという問題で、日本経団連などに、育児・介護のために休まざるを得なくなった従業員について、特別休暇を与えるなどの配慮をするよう要請しました。

実際に新型インフルエンザに罹ってしまった場合は、就業に制限をしなければならず休業措置を取ることとなりますが、保育施設の臨時休業などは就業環境への影響によるものとなるため、企業側としても具体的な対応は検討していないのが現実といえます。

インフルエンザに罹ったため休む場合は、症状が回復すれば出社することができますが、保育施設等の臨時休業は、どの程度の休業期間となるのか明確ではありません。

東京都板橋区では、保育施設が臨時休業となった場合、緊急的に他の保育施設での一時預かりを行う動きがあるようですが、すべての行政区域での対応は現実的には難しいといえます。

ちなみに新型インフルエンザに罹った場合と、罹っている疑いがあるため医療機関の受診をして休業させる場合、罹っている疑いがあるため企業が自主的な判断で休業させる場合では、労働基準法上26条の休業手当支給要件に該当するかどうかが変わってきます。

具体的には、労働基準法での休業手当の支給義務に該当するのは、「罹っている疑いがあるため企業が自主的な判断で休業させる場合」のみとなり、「実際に罹った場合」や「罹患が疑わしく医療機関の受診による休業」は休業手当の支給は必要ありません。
これは平成15年に流行したSARS(重症性呼吸器症候群)に関する取扱いが基本となるようです。
  

H20年度の定期監督結果 7割企業が法違反


東京労働局が、H20年度の定期監督結果を発表しました。

実施件数は、前年より1,000件ほど少ない8,375件。
違反率は、前年より2ポイント近く減り72.4%。

主な違反としては、例年通り、36協定の締結・届出なしでの時間外労働と休日勤務、36協定の締結時間を超えての時間外労働、時間外・深夜などの割増賃金の未払いとなっています。

実施件数が減少した分、違反率・件数が減少しているだけで、実態としては違反傾向も件数も変わっていません。

今年度の定期監督でも、
長時間労働の抑制や過重労働による健康障害の防止、労働時間の適正な把握と割増賃金の支払い等、全ての労働者が適法な労働条件の下で安心して働くことを目指し、監督指導をはじめとした行政運営を図っていく
と指導方針を打ち出していることから、例年通りの監督内容となると思われます。

平成20年に実施した定期監督等の実施結果(東京労働局)
http://www.roudoukyoku.go.jp/news/2009/20090515-kantoku/20090515-kantoku.html
  
契約店長に正社員並み賠償、すかいらーく過労死で合意

5月13日 共同通信より

外食大手「すかいらーく」の契約店長だった埼玉県加須市の前沢隆之さん=当時(32)=が過労死した問題をめぐり、前沢さんの遺族らは13日、会社側が責任を全面的に認めて正社員並みの賠償金を支払うことで合意した、と発表した。

遺族らが明らかにした合意書によると、同社は前沢さんが正社員だったと仮定した場合の平均年収を基に算出した損害賠償金を支払うことを約束。
また合意書には、社内55人の契約店長に未払い残業代1,746万円を支払うことや、労務管理改善に努力することも盛り込まれている。

母親の笑美子さん(60)は「社の幹部が労働時間をきちんと把握するなど再発防止を徹底してほしい」と訴えた。

前沢さんは1991年にアルバイトで入社。2006年、埼玉県栗橋町の店舗で契約店長になったころから長時間労働を強いられ、07年10月に脳出血で死亡。
春日部労働基準監督署が昨年6月、過労死と認定した。
(以上、記事より)


過労死と認定された事案の損害賠償が成立したとのニュース。

契約社員であっても正社員と同様の損害賠償が成立しています。
合わせて他の契約社員に対する未払い残業代の支払いと、今後の労務改善努力など、企業側の労働時間管理の甘さが招いた結果ともいえます。

実労働時間と業務効率とはなかなか一致するものでもなく、企業が求めるものと働く側が求めるものとのギャップがある事も事実。

労働時間の管理を、いかに業務パフォーマンスと比例したものとして行えるか、賃金処遇とはどう結び付けるか、企業に求められるものは厳しくなっていくように感じます。

テンプホールディングスがエンジニアを対象に教育事業 内容絞り効率育成


5月15日/日経産業新聞より

テンプホールディングスは就業経験のあるエンジニアを対象に教育事業を始める。
研修で技術を習得させてから派遣する育成型派遣のノウハウを活用。
各エンジニアが必要とする技術だけを効率的に学習できるように内容を絞り込んだ講座を開設する。
講座は自社の派遣スタッフだけでなく取引先企業など一般に広く開放し、教育事業として新たな柱に据える。

エンジニア向け教育事業はIT(情報技術)系などの技術者派遣を手掛けるテンプスタッフ・テクノロジー(東京・渋谷)が担当する。
第一弾として建築・土木設計に必要なAutoCAD操作とウェブシステムの開発に必要なPHP、HTML言語の講座を5月下旬に開設する。
講座はいずれも最短で1日から最長でも1週間。人数も最大10人と集中的に学ぶ形にする。
(以上、記事より)


派遣社員の技術力アップを教育ではかり派遣をしやすくするだけでなく、教育自体を、広く一般に開放し事業として展開するという点、また景気回復面がきたときに、すぐに対応できるよう先行して技術者教育を進める点に注目できます。

昨日あたりから、景気の底打ち感が出てきたとのニュースが流れてますが、人材や賃金については、景気の動きより遅れて反応する傾向があるため、技術者派遣でもまだまだ苦戦を強いられている企業が多くあります。

使用するプログラム言語によっては、技術者の余剰が非常に多く、仕事につけない方も出ていますので、市場のニーズに応じた教育プログラムが充実されるよう期待します。

元期間従業員の賃金減額、いすゞに全額支払い命令 宇都宮地裁


5月13日 NIKKEI NETより

契約期間が残っているのに減産によって休業扱いとし、賃金を6割に減額したのは不当として、いすゞ自動車栃木工場(栃木県大平町)の元期間従業員(47) ら3人が契約期間中の賃金全額支払いを求めた仮処分申請で、宇都宮地裁栃木支部は12日、いすゞに全額支払いを命じる決定をした。
3人への支払額は計約80万円。

橋本英史裁判官は決定理由で「一方的な減額は労働者側にとって過酷で重大な不利益」と指摘。
休業日数が少なく賃金が減額されなかった正社員との待遇の違いについて「両者の差別について合理性を認めることは困難。営業、経常利益は黒字で、経営状況は健全である」とした。

原告団は記者会見で「完全勝利であり、感激している。いすゞには素直に非を認めてもらいたい」と喜びを語った。
一方いすゞは「内容を見ていないのでコメントできない」としている。

栃木工場では当初解雇予告をしたが、後に撤回。残り期間は休業扱いとし6割の賃金を支払うことを申し入れていた。
(以上、記事より)


期間雇用者の契約期間中に、一時休業による給与減額の扱いが合理的かどうかが問われています。

一時休業を行うにあたり、非正規労働者から雇用調整となり、その後に正社員の調整を行っているのが通常です。
非正規労働者と正社員の処遇差に合理性を認め難いとされていますが、どの程度をもって合理性があるとするのか検討の余地があります。

経営状態が健全であるという前提があるものの、期間雇用者と正社員との休業状況や一方的な休業扱いに対する判決として注目しています。

非正規労働者の雇用はまだまだ不況下、企業経営では「従業員重視」がポイントアップ


5月1日に厚生労働省が発表した資料によると、非正規労働者(派遣・パート・契約)の期間満了、解雇による雇用調整について、昨年10月から本年6月までに実施済み又は実施予定のもので把握できたものは、全国で3,253事業所、約20万7千人となっている。
就業形態別の対象人数の割合をみると、「派遣」が63.9%、「契約(期間工等)」が21.3%、請負が7.8%等。

また派遣労働者の雇用状況では、派遣契約を中途解除された派遣労働者35,886人のうち、その後も何らかの形で雇用が継続している人は10.9%、離職した人は83.4%。

非正規労働者の雇用は、依然厳しい状況であることが伺えます。


一方、財団法人日本生産性本部の調査によると、経営者が企業経営において重点を置いているものは「収
益の向上」、「顧客価値の充足、顧客へのサービス」、「従業員の満足、資質の向上」。
そのうち「従業員の満足、資質の向上」を重視する企業が昨年調査よりも8.6%増えており、従業員の働く意識が企業経営に大きく影響を与える事を認識している企業が増えています。


非正規労働者の雇止め等の状況について/厚生労働省
http://www-bm.mhlw.go.jp/houdou/2009/05/dl/h0501-1a.pdf

労働者派遣契約の中途解除に係る対象労働者の雇用状況について(速報)
http://www-bm.mhlw.go.jp/houdou/2009/05/h0501-4.html

第2回「経営者の志と倫理」実態調査(要旨)/財団法人日本生産性本部
http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/mdd/activity000916/attached.pdf

来春の新卒者、内々定獲得はまだ2割


2010年春卒業予定の学生の就職活動は昨年までと一変し、企業側の買い手市場の様相を強めている。
主要企業は事実上の「内定」にあたる内々定を出し始めているが、日本経済新聞社などが学生に実施したアンケートでは、内々定の獲得者は全体の2割弱にとどまった。
企業の採用枠減少の影響もあり、4人に1人が「内定を得る見通しが立っていない」または「来春の就職を断念する」と答えた。

調査は、NTTレゾナントと就職情報サービスのディスコと共同で実施し、来春卒業予定の大学、短大、専門学校生の計450人から有効回答を得たもの。
(以上、記事より)

いわゆる「イチゼロ」新卒は、昨年までとうって変って、採用は買い手市場になってしまいました。
ここ2~3年は、GW前で8割近く内々定が出てたのですが、今年は2割弱。10%台です。

景気がいつ底を打つか見守っている状態では、企業もなかなか内定を出せず、他社の状況もにらみながらとなると、夏休みに入る7月までは積極的に内定を出す企業は極めて少ないといえます。

他の記事でも、来春の就職を断念し大学に留年して残る学生が増えているとありましたが、新卒採用は極めて厳しい状況といえるようです。