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内々定取り消し、75万円支払い命令


NIKKEI NETより

福岡県の20代男性が、景気悪化で採用の内々定を取り消した福岡市の不動産会社を相手に、約370万円の損害賠償を求めた労働審判で、福岡地裁は13日、不動産会社に解決金約75万円の支払いを命じた。

男性側代理人の光永享央弁護士によると、同地裁は不動産会社の内々定取り消し処分を違法と認定し、慰謝料などを含む解決金の支払いを命じた。
同弁護士は「これまで内定の前段階である内々定取り消しを違法と認めた例はなく、画期的な判断だ」と話している。

審理で会社側は「正社員も削減しなくてはならない状況下で内々定取り消しは仕方がなかった」と違法性を否定。男性側は「取り消しは労働契約の一方的な解除で違法」と主張し、同社で1年働いた場合に得られる賃金など約370万円の損害賠償を求めていた。
(以上、記事より)


労働審判で、内々定取り消しを違法と認めたケースはありませんので、この認定は企業側の一方的な雇用契約解除を違法性が高いとの判断といえます。

内定取消という雇用契約を解除する際にも、合理的な契約解除の事由、解除の時期が適切だったかどうかなど、より具体性が求められるという点に注目でき、企業側も安易な内定取消を行えないという意識が必要なようです。
  
  

派遣契約の指針改正、中途解除に「損害賠償」規定を明記


厚生労働省は、契約を中途解除された派遣労働者の保護を図るため、労働者派遣契約に関する指針を改正し、3月31日に公布しました。

派遣先企業が自らの責任で派遣契約を中途で解除する場合、派遣労働者の新たな就業機会を確保するか、休業手当等に相当する以上の損害賠償を、派遣会社へ行う規定を契約に盛り込むとしています。

一方、派遣会社に関する指針には、中途解除を受けても安易に派遣労働者を解雇せず、雇用期間満了までの賃金または休業手当等を支払うことを明記しています。

厚生労働省としては、今後、派遣会社と派遣先企業が、派遣契約の中途解除にあたり適切に対応するよう、改正指針に基づく周知啓発や的確な指導監督を進めるとしています。

現実として、派遣契約が中途解約された場合には、残期間分への給与補償等が行われる事はなく、派遣契約自体をなくすという事はしなくとも、次の派遣先が決定するまでの補償もないのが通常です。

今回の指針では、派遣契約の中途解約に対する休業補償や損害賠償が盛り込まれている点で、派遣会社と派遣先企業が双方の負担をどう捉えるかにより、指針での思惑通りに進められるかどうか難しい点もあるように思えます。

改正指針の要綱
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/dl/h0331-21a.pdf

派遣会社の事業所の皆様へ
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/dl/h0331-21b.pdf

派遣先の事業所の皆様へ
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/dl/h0331-21c.pdf
   
   

精神疾患による労災判定の基準見直し、パワハラも対象に


厚生労働省では、うつ病などの精神疾患や自殺が労災にあたるかを判定する際の基準を見直すことになりました。

職場での強いストレスにつながる事象として、パワーハラスメントや違法行為の強要など、新たに12項目を追加。

今回の見直しは、近年の職場環境の急変により従来の基準では判定が困難な事例が見られることに対応したもの。

以前より、精神疾患での労災申請は認定がされにくいとされてきましたが、より現実的な事象を判定基準に取り入れる事で、業務上での理由から精神疾患になった際の労災認定が進むと思われます。

★主な改正内容
1.職場における心理的負荷評価表の項目追加と見直し
  例)ひどいいやがらせ、いじめ、または暴行を受けた
    複数名で担当していた業務を1人で担当するようになった
    違法行為を強要された
    顧客や取引先から無理な注文を受けた
    達成困難なノルマを課せされた
    非正規社員であるとの理由により、仕事上の差別や不利益な取り扱いを受けた
    部下とのトラブルがあった
2.心理的負荷の強度を修正
3.それぞれの出来事に伴う心理的変化等を検討する視点の修正
4.職場以外の心理的負荷評価表への項目追加
    親が重い病気やケガをした

判断指針の主な改正内容等
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/04/dl/h0406-2a.pdf

精神障害等の労災補償について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/090316.html
   

「保育所使いたい」 潜在待機児童85万人 厚労省調査

2009年4月8日 アサヒコムより

0~6歳の子どもがいて、現在は認可保育所を利用していないが、受け入れ先があれば預けたいと考えている家庭が推計で約85万世帯に上ることが、厚生労働省の調査などで分かった。
こうした潜在的ニーズを満たすには約85万人分の認可保育所を新たに整備する必要がある。不況で働きに出たいと考えている親が増えており、今後、保育所不足は深刻化しそうだ。

昨年8月に全国103自治体の就学前児童がいる世帯にアンケートし、約12万2600世帯が回答した。

0~2歳の子どもがいる家庭で、現在は認可保育所を利用していないが、「1年以内に働き始め、子どもを認可保育所に預けたい」などと考えている世帯は約2割あった。

現在の児童数から潜在的ニーズを推計すると、0~2歳の認可保育所の利用希望人数は約59万人になる。

同様に、3~6歳の子どもがいる家庭の希望人数は、約26万人となる計算だ。

認可保育所に入れない待機児童は都市部を中心に約4万人(08年10月)。低年齢ほど見つけにくく、待機児童の約8割は0~2歳だ。

不況で、親が働きに出始めており待機児童も増えている。
東京都世田谷区では今年4月に認可保育所に入れなかった児童は1554人と前年より420人増えた。
区保育課は「育児休業後に職場に復帰する母親や、家計を支えるために働きに出る母親が増えていることが影響しているのではないか」と話す。

認可保育所に入れない場合、無認可保育所など認可外施設などを利用していると見られる。
認可保育所の保育料は自治体や親の所得によって異なるが、国が示す基準額は月額0~8万円(3歳未満)。東京都の場合、市町村独自の補助制度もあり月額平均約1万7千円。
一方、認可外施設は公費補助が少ないか、まったくないため保育料は割高だ。
(以上、記事より)


せっかく育児休業をとり、その後も働きたいと思っていても、お子さんを預けるための施設が十分でないため、能力も意欲も高いのに働く機会を逃しているお母さんがたくさんいます。

また保育施設に入所できたとしても、預ける時間帯の制限があったりと、思うように働けなかったりするケースも多く聞きます。

実際にお子さんを預けながら働いているお母さん達の生の声を聞き、本当に必要としているものは何なのかを実感してもらい、そして、働きたいと思っているお母さんも働きやすい環境をサポートするシステムを、もっと多く、柔軟に検討してもらいたいと思います。
   

2月の失業給付者69万3000人、33%増は33年ぶりの増加率

4月7日 日本経済新聞より

急速な雇用情勢の悪化で、失業給付が急増している。
厚生労働省によると、2009年2月に失業給付を受けた人は約69万3000人と前年同月比33.8%増加した。
増加率は1975年11月以来、約33年ぶりの大きさ。
急激な景気後退を受けた雇用調整で、08年末に職を失った多くの人が失業給付の受給を申請したことが背景。
雇用不安は足元で正社員まで広がりを見せており、今後も受給者数は増加しそうだ。
(以上、記事より)


昨年末の雇用調整が実際にどの程度あったのかが、分かるもの。
通常では全国で50万人程度だったものが約20万人増加しているというのは、かなり急激な増加といえます。

このような状況に対応するため、雇用保険法が改正され、特に期間雇用者に対する基本手当(失業給付)の受給要件が緩和されています。

期間雇用者だけではなく、正規雇用者の雇用調整も進み始めている中、時限的な対策にプラスした先を見据えた雇用対策も打ち出してもらいたいものです。
   
   


健康保険の保険料率は、9月分から都道府県別に

協会けんぽの健康保険保険料(=旧、政府管掌の健康保険、社会保険事務所が管轄していました)については、現在、全国一律の保険料率(8.2%)となっていますが、これが9月以降の保険料率(10月納付分)から、都道府県別となります。

一都三県でみると、東京都8.18%、神奈川県8.19%、埼玉県8.17%、千葉県8.17%となり、現行の保険料率より低くなっています。

都道府県毎の保険料率への移行について
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,12390,131.html

都道府県単位保険料率に関するQ&A
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,12467,131.html
  

企業年金の利回り最悪に 日経平均8000円台で期末越え


4/1 NIKKEI NET

3月31日の日経平均株価の終値は8109円で、この1年間の日経平均の下落率は35%に達した。
株価の下落で2008年度の企業年金の利回りは過去最悪の水準。
銀行や生命保険会社の財務を直撃し、事業会社にも影響が広がった。
ただ8000円台は今年初めの時点である程度織り込んでいた範囲。
3月初旬に日経平均が7000円近くまで急落した際に懸念された、深刻な資金繰り不安などがおきる「3月危機」はひとまず回避した格好だ。

2008年度の企業年金の運用利回りが過去最低となったもようだ。
格付投資情報センター(R&I)が約140の企業年金(資産規模は約 10兆円)を対象に推計した08年度の利回りは、3月30日時点でマイナス17.4%となった。
企業が株式の運用比率を下げるなどして、利回り低下に歯止めを掛ける動きが広がる可能性がある。
(以上、記事より)

厚生年金基金の運用利回りは、H18年度までバブルショック以降の景気低迷の影響を受け、特別掛金率※を平均20%代まで引き上げて運用をし積立不足分を補ってきていましたが、金融市場の上向き感より、H19年度から特別掛金率を10%台へ引き下げて形で運用を行ってきていました。

そこに昨年暮れから起きた株価引き下げが大きく影響し、予定していた運用では今後賄いきれなくなると、一度引き下げられた特別掛金率が再度引き上げられる可能性が高まってきます。

適格年金制度の廃止期限がH24年3月末と迫ってきている中、まだ他の制度への移管や廃止等の見直しを行っていない企業としてみれば、厚生年金基金からの脱退という事も想定されてくるでしょう。

※特別掛金
過去勤務債務等の費用を償却していくための掛金の事。
厚生年金基金制度で払い込む掛金のうち、制度発足時や財政再計算時(5年毎)に認識されたそれ以前の不足分を補てんするための掛金。
あらかじめ定めた一定の年数、もしくは過去勤務債務の残高の一定割合等で償却していく。

残業削減雇用維持奨励金が新設


こちらは今回新設された助成金で、派遣労働者や有期雇用労働者の残業時間を一定時間削減した場合に支給されるものですので、契約社員や派遣社員を多く活用されている企業では利用価値が高いといえそうです。

支給手続きとして、事前に「残業削減計画届」を残業削減に関する労使協定と合わせて提出する必要があります。

実際の支給は、事業主が指定した対象期間(1年間)の初日から6ヶ月ごと(判定期間)に2回に分けて行われ、支給申請期間は判定期間最終日の翌日から1ヶ月間となります。

支給額は、派遣労働者や有期雇用労働者1名ごとに以下の金額。
ただし上限は派遣労働者・有期雇用者ごとで100名まで。

・派遣労働者:年間45万円(中小企業)、年間30万円(中小以外)
・期間雇用 :年間30万円(中小企業)、年間20万円(中小以外)

また、以下の支給要件に該当していなければいけません。

1)売上高または生産量等の指標が一定割合で減少していること

2)判定期間での雇用保険被保険者と派遣労働者1人1月当たりの残業時間が、比較期間の平均と比較して50%以上、かつ5時間以上削減されていること

※比較期間=計画届の提出月の前月か、前々月から遡った6ヶ月間

3)判定期間の末日での労働者数が、比較期間の月平均労働者数と比較して80%以上であること

4)計画届の提出日から判定期間の末日までの間に、解雇等をしていないこと
  (有期契約労働者の雇止め、派遣労働者の事業主都合による中途契約解除等も含まれます)


残業削減雇用維持奨励金リーフレット
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other34/dl/syourei01.pdf

残業削減雇用維持奨励金関係の申請様式ダウンロード
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other34/youshiki.html

   
 

雇用調整助成金の支給要件がさらに緩和


雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金の支給率は、企業規模により定められていますが、3月30日の発令により、次の通りと緩和されました。

・大企業 :3分の2 → 4分の3(75%へ引き上げ)
・中小企業:5分の4 → 10分の9(90%へ引き上げ)

この支給率が適用される条件は以下の2点となりますので、注意してください。

1)判定基礎期間の初日前日から起算して6ヶ月前の日から判定基礎期間の末日までの間(=基準期間といいます)で、被保険者である従業員を解雇していない事。
  天災その他やむを得ない理由のために事業の継続が不可能となったり、または従業員に責任がある理由により解雇した場合は除きます)

2)派遣労働者または有期雇用契約者で、基準期間内での離職者数などから判断して、適正な雇用管理を行つていると認められる事業主であること。

こちらは3月30日以降適用されますので、これ以前のものは従来通りの支給要件となります。

今まで解雇に関連する支給制限事項が出てきていなかったのですが解雇以外のものと解雇での制限が加えられるようになってきました。

雇用保険法施行規則の一部を改正する省令(H21/03/30厚生労働省令第53号)
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/hourei/1001L2103300530.pdf

   

労災保険料率の改正、今日4/1から


昨日お伝えした雇用保険改正に引き続き、労災保険料率が今日4/1から変更されます。

各事業により保険料率は異なりますが、その他各種事業については0.45%から0.3%(3/1000)となりますので、給与処理上の設定等をご確認ください。

労災保険率等の改定について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/03/tp0301-1.html
   

雇用保険法改正は、今日3/31からスタート


雇用状況の悪化を防ぐため、パート・アルバイトや派遣社員などへの失業時支援の拡大をメインとし、今日から雇用保険法が一部改正されました。

主な改正点は次の通り。

1.失業給付の要件緩和
有期雇用契約者の雇用契約期間が更新されず離職となった場合に適用され、失業給付を受給する要件として、被保険者期間が12ヶ月必要とされていたものが6ヶ月になります。
また、この場合の失業給付の給付日数が、解雇等による離職と同程度まで拡大されました。

2.再就職が困難な場合の給付日数が増加
解雇や労働契約が更新されず離職となった場合に、一定の年齢や地域など、特に再就職が困難な場合には、失業給付の給付日数が60日分延長されます。

3.再就職手当の給付率引上げと支給要件の緩和
再就職手当の給付率が、支給残日数に応じて引き上げられました。
基本手当(=失業給付)の支給残日数が
 ○ 所定給付日数の3分の2以上ある場合・・・50%
 ○ 所定給付日数の3分の1以上ある場合・・・40%

また、失業給付の所定給付日数が90日または120日ある方が、平成21年3月31日から平成24年3月31日までの間に再就職した場合は、支給残日数が「所定給付日数の3分の1以上」あれば支給対象となるよう、支給要件が緩和されました。

4.常用就職支度手当の支給要件緩和
給付率が、30%から40%に引き上げられました。
平成21年3月31日から平成24年3月31日までの間に再就職した場合は、再就職した日に40歳未満で、以前と同じ会社に社員(雇用保険上では一般被保険者に該当する方)として一定期間継続して雇用されたことがない方なども支給対象とされました。

5.育児休業給付の統合と給付率引上げ措置の延長 
平成22年4月1日以降に育児休業を開始した場合は、育児休業基本給付金と職場復帰給付金を統合し、全額を育児休業期間中に給付する形になります。
※H22年4月以降育児休業を開始した場合

6.雇用保険料率の引下げ
雇用保険料率が、平成21年度に限り0.4%引き下げられます。
これにより一般の事業の場合の雇用保険料率は1.2%となり、0.8%が労使折半となります。

一般事業
 ○会社負担分=0.7%(7/1000)
 ○社員負担分=0.4%(4/1000)

建設事業
 ○会社負担分=0.9%(9/1000)
 ○社員負担分=0.5%(5/1000)


企業側としては、雇用保険料率変更は給与処理の設定変更など、すぐの対応が必要となりますので、変更内容を十分に確認されてください。

雇用保険法等の一部を改正する法律(平成21年法律第5号)の概要
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/pdf/01.pdf

雇用保険制度改正に係る周知用リーフレット
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/pdf/02.pdf

   

8つの健保組合が解散 従業員の給与減り収入減


3/27 朝日新聞より

厚生労働省は27日、大企業のサラリーマンが中心の健康保険組合(健保組合)のうち8組合が4月1日付で解散すると発表した。
1年前の高齢者医療制度改革に伴う負担増に加え、不況で従業員の給与が下がったことによる保険料収入減などが、解散につながったとみられる。

解散するのは運送業が加入する「埼玉県トラック」(加入者数3万7655人)など8組合で、加入者は合計5万9403人。
業種は運送のほか製造や観光などで、大半は中小企業のサラリーマンらが加入する「協会けんぽ」(旧政府管掌健康保険)に移る。
2008年度は14組合が解散し、被保険者約8万7千人が協会けんぽに移った。
(以上、記事より)


以前にも西濃運輸の健保組合が、高齢者医療制度改革に伴う負担増に将来に向けて耐えられないと解散したニュースがありましたが、今回は、これに加えて社員給与の目減りによる保険料収入の減少が原因との事。

保険料は、基本給などの固定的な賃金が減少した月から3ヶ月間の状況より、一定額以上に賃金が減少された場合には、4ヶ月目以降の保険料額が下がる仕組みになっています。

昨年暮れ以降の企業の業績によっては、4月以降の給与額改定も昇給は難しく、現状維持か減額もあり得ますし、さらに今夏賞与額も減少が見込まれている中、保険料収入への影響も必至といえます。

不況の影響が、このようなところまで波及しているのかを感じさせらたニュースです。

   
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追加雇用対策、ワークシェア導入企業へ1人最大年45万円助成

3/25 NIKKEI BizPlus他記事より

厚生労働省は3月25日に開催した労働政策審議会(構成労働大臣の諮問機関)の分科会に追加の雇用対策の具体案を提示しました。

残業の大幅な削減で従業員の雇用を守るワークシェアリング(仕事の分かち合い)を導入した企業に、非正規労働者1人当たり最大で年45万円を助成するとの事。
派遣労働者を保護するために派遣先企業などが守るべき指針も強化し、年度内の実施を目指すようです。

政府、日本経団連、連合は3月23日に、労使で合意した「日本型ワークシェアリング」を、政府が雇用調整助成金で支援することで合意しました。

与党も追加の雇用対策でワークシェアリングを支援する対策を打ち出しており、早急な対応が求められていたところです。

審議会が示した案では、労使が進めるワークシェアリングを支援するため、国が休業手当の一部を支援する雇用調整助成金に新たな枠組みを創設。

新制度は「残業削減雇用維持奨励金」(仮称)。
従業員の休業手当を助成する「雇用調整助成金」のなかに新たな枠組みを作り対応。
急速な雇用悪化への緊急対策で、3年程度の時限措置となるようです。

生産量や売上高が直前または前年同期比で5%以上減っている企業などが対象となり、残業時間を2分の1以下に減らし、雇用を維持した期間社員や契約社員1人あたり年30万円(大企業は20万円)、派遣社員は45万円(同30万円)を各100人を上限に支給します。
(以上、記事より)


雇用調整助成金の支給要件が一段と緩和されてきている中、今度は、ワークシェアに対する助成金支給が検討されているようです。

そこまで企業業績が悪化しており、正社員雇用も守られにくい状況になっていきているともとれそうです。

若年層ではワークシェアに賛成する割合が多く、中高年齢そうでは否定的な割合が多いとも聞きます。
育ってきた時代や環境が影響しているともいえそうですが、一定の雇用を守るには有効ともいえそうです。

企業側とすれば、ワークシェアを導入しても業務に支障が生じない事と、雇用確保と人件費抑制のバランスが課題となると考えます。
人件費の観点からは、大多数を占める正社員雇用を確保しながらも、コストとしては抑えたいというところが本音でしょう。

今回の助成金案は、期間社員・契約社員・派遣社員が対象で正社員は対象外となっているという点で、あくまでも不況下での期間雇用者に対する雇用対策という 観点から抜け出してなく、海外で導入されているような正社員感でのワークシェアという発想ではないのが、どうしても、その場しのぎ的な印象を受けてしまい ます。

   


シーテック、新卒内定者に関連会社転籍同意を求める


3/24 中日新聞より

技術者の人材派遣大手「シーテック」(東京都港区)が、来月1日に入社する新卒内定者250人に、関連会社へ転籍する同意書の提出を求めていたことが、23日分かった。
待遇の悪い関連会社に移すことで、金銭補償が生じる内定取り消しを避けたとも受け取れ、労働問題に詳しい弁護士は「雇用契約の抜け道で悪質だ」と批判している。

新卒内定者の話によると、昨年5月に同社に内定、2月下旬に雇用通知書と入社式の案内が届いたが、3月初めの説明会でリストラ計画を伝えられた。
入社の際、コールセンターなどの関連会社に転籍することに同意する文書を出すよう求められ、「採用を辞退する人は連絡を」と促されたという。
転籍先の初任給はシーテック本体より4万円安く、雇用契約も転籍先と結ぶ内容。
転籍期間は原則1年だが、復職時期は「経営状況により見直す場合がある」とされた。

説明では「同意書なしでも入社できる」とされたが、一方で「待機社員となり、整理解雇の対象になる場合もある」との話もあり、約70人が同意書を出しているという。

取材に対し、同社は「新卒内定者の雇用を守るため入社と同時に転籍していただく。現状、当社が対応できる唯一かつ最善の策」と話している。
(以上、記事より)


東京労働局若年雇用係の話として、合意の上の転籍同意はいけないと言い切れず、入社するなら内定取り消しとしても扱えず、行政指導の対象外となるとありました。

転籍の場合、元の会社での雇用関係はなく、転籍先企業との雇用契約となるため、本人が転籍に同意している以上は雇用契約も有効と考えられます。

今回の新卒内定者に対する転籍は、雇用を守るためとはいうものの、2月下旬に雇用通知書を通知しているのに、3月初旬に転籍をさらに通知する扱いや、元の企業への復職も保証されていない中での転籍通知であり、意図的なところも見え隠れする気がします。

「雇用を守る」という点で、関連会社への転籍は本当の意味で雇用を守っているといえるのか疑問を感じる扱いです。


雇用調整助成金、教育訓練の判断基準

厚生労働省は、3月19日に雇用調整助成金のうち、教育訓練に関する支給判断基準を発表しました。

以前より支給判断基準が明確でなく、判断に迷うとされていたことから、今回の発表で支給基準がより具体的になったと思われます。

●助成金の支給対象となるもの
 企業内で、通常の教育訓練カリキュラムに位置づけられてない、次の(例)のようなもの
 ・技能向上
 ・フォークリフトやクレーン等の技能講習
 ・経営哲学
 ・マーケティング手法
 ・品質向上やQCサークルのスキルアップ
 ・語学
 ・新分野進出に関する業務内容
 ・ISO
 ・コーチング技法
 ・OA関係
 ・財務分析
 ・モチベーションの向上
 ・メンタルヘルス対策
 ・人事・労務管理 
 ・リーダーシップ能力開発
 ・コミュニケーション能力開発

×助成金の支給対象とならないもの
 ・通常の教育カリキュラムに位置づけられているもの
  (例)入社時研修、新任管理職研修、中堅職員研修
 ・法令で義務づけられているもの
  (例)安全衛生法関係(労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第59条、第60条に該当するものに限る
 ・転職や再就職の準備のためのもの
 ・教育訓練科目、職種等の内容に関する知識又は技能、実務経験、経歴を有する指導員又は講師(資格の有無は問いません。)により行われるものでないもの
 ・講師が不在で、かつビデオやDVD等を視聴するもの

中小企業緊急雇用安定助成金対象となる中小企業では、教育訓練につき、1日6,000円支給される事となるため、これらの活用が有効となります。

支給要件を十分に確認し、休業・出向計画の届け出と合わせて書類を用意し、漏れなく受給できるよう対応してください。

中小企業緊急雇用安定助成金リーフレット(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/pdf/koyouiji.pdf

   



育休等の不利益取扱い、相談件数増加で指導強化を通達

厚生労働省は、産休や育児休業の申し出・取得を理由とした解雇などの、従業員への不利益な取り扱いに関する相談が増加傾向にあるとして、3月16日に、厳正な対応をする旨、各労働局長に通達しました。

2008年度(09年2月末まで)の育児休業に関する不利益取扱いの相談件数は1,107件で、2007年度(882件)と比
べ約25%増加しています。
これは、2004年度(521件)と比べると2倍に増えている事となります。

妊娠・出産に関する相談件数も同様の傾向が見られ、労働者からの相談は1,800件あり、労働局長への紛争解決援助の申し立ても2008年度は235件(2004年度は125件)行われています。

このような産休や育児休業などの申し出による不利益な取り扱いは、最近の雇用調整の影響からか増加しているのは確実。
産休・育児休業を機に、退職を促されたという事例も多く聞かれます。

不況期に一時的な雇用調整を行うと、その後、好況期に入ってからの企業体力に大きく差が出てきます。

これから育児休業等の仕組みを整えようとする企業に対しては、両立支援助成金として支援も行われていますので、この時期だからこそと、仕組み作りを行ってみてはいかがでしょうか。


現下の雇用労働情勢を踏まえた妊娠・出産、産前産後休業及び育児休業等の取得等を理由とする解雇その他不利益取扱い事案への厳正な対応等について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/h0316-2.html

仕事と育児・介護との両立の支援(21世紀職業財団)
http://www.jiwe.or.jp/ryoritsu/index.html


労動保険制度の紹介ページ(厚生労働省)


厚生労働省では、平成21年度の労働保険の申告・納付に関する制度紹介やQ&Aページを設けました。

労動保険の申告・納付(年度更新ともいいます)は、毎月、従業員の給与より控除している雇用保険料と同保険料の会社負担分+労災保険料(会社負担分のみ)の額を年度単位で確定させ、翌年の概算保険料と合わせて申告・納付を行うものとなります。

制度の概要から具体的な手続き方法まで、まとまったものとなっていますので、疑問点解消に役立ちそうです。

労働保険制度(制度紹介・手続き案内)
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/daijin/hoken/980916_1.htm


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製造現場の派遣、リコーやトヨタ系原則ゼロに


3月17日/日本経済新聞より

リコーとトヨタ自動車系の主要企業はそれぞれ、製造現場の派遣社員を原則ゼロにする。
最長3年と定められた製造業派遣に頼っていては、品質や生産性の維持・向上が難しいと判断。
主に直接雇用の期間社員に切り替え、今後、人手が不足しても製造業派遣は使わない方針だ。
大手メーカーは景気悪化で派遣社員を大幅に削減しているが、柔軟な雇用形態を維持しつつ、技術伝承など中長期的な観点から製造業派遣を見直す動きが広がりそうだ。

リコーはグループ全体の製造現場で働く4000人の派遣社員を、今年10月以降、直接雇用の期間社員か請負会社への業務委託に切り替える。
今後も製造業派遣は原則として使わない方針。
キヤノンも期間社員や請負社員への切り替えを進め、2008年末までに製造現場の派遣社員をゼロにした。
(以上、記事より)


昨年暮れに「派遣切り」と称して大々的にニュースに取り上げられた2009年問題

最近は、世界的不況の影響による市場冷え込みが、派遣社員だけではなく正社員の雇用調整にも影響を与えているため、ニュースに取り上げられる事もめっきり減りました。

(いつも思うのですが、いくら話題作りのためとはいえ、一過性的なニュースの取り上げ方って何とかならないのでしょうか?)

そんな中で、大手製造業での製造業派遣を見直し、期間雇用であっても自社雇用として人材を確保する動きにシフトしているというニュース。

バブル崩壊により中高齢世代のリストラが横行し、結果として中堅社員以下へのノウハウ継承がうまく機能せず、製造業での事故が多く発生した時期がありました。

最近では、団塊世代が一斉に定年退職した事で、また中堅社員以下へのノウハウ継承がうまく機能せず、企業体力の低下が懸念されています。

製造業派遣では、派遣社員を雇用調整弁として利用してきた事で、市場が冷え込んでいる時は雇用調整の役割を果たすとしているのでしょうが、将来を見据えると、やはり企業体力に影響が出ると考えらえています。

製造業派遣から従来の直接雇用へシフトする流れが、製造業の将来にどのような影響を与えていくのか注目したいと思います。


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大卒採用7年ぶり減 来春計画マイナス12%


3月16日/日本経済新聞より

日本経済新聞社が3月15日にまとめた採用計画調査(1次集計)では、2010年春の大卒採用計画数は2009年春の実績見込み比12.6%減と、7年ぶりに前年を下回る。
自動車、電機など輸出型企業が採用を抑制する。しかしバブル経済崩壊後にほぼ全業種が急激に採用を絞り込んだ1994年(同17.7%減)に比べると落ち込み幅は小さく、内需型産業の中には鉄道や電力など採用を増やす業種もある。

採用計画がマイナスになるのはIT(情報技術)バブル崩壊後の2003年以来。
輸出を中心にした景気拡大を背景に企業は2009年まで6年連続で採用を拡大してきたが、昨秋以降の景気悪化でマイナスに転じた。
(以上、記事より)


ここ数年「売り手市場」といわれていた新卒採用市場が、今年は一転して「買い手市場」に。

記事の内容を証明するかのように、「10新卒」の学生さんの動きは活発なものの、企業側の採用要件と合致せず苦労している感があります。

一方で、いつの時代でも、しっかりと採用内定を取れる学生がいるのも確かな事。

市場や企業の動きに左右されず、自分の進む方向性や考え方がしっかりしている学生は採用内定を受けるのも早いようです。

市場がこうだから公務員に進もうとか、大手企業じゃないと危ないから、とか時流に流されるのではなく、自分がこうなりたいからこの企業に入りたい!という考えや意思をもって就活にのぞめば、採用内定を取るのも難しくないと、学生さん達には言いたいところです。


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09/03/12 「夕礼」で残業が減少?

CTCテクノロジー(伊藤忠テクノソリューションズの子会社)では、朝礼に加えて「夕礼」を行っているとの事。

元々は朝礼の習慣が根付いていたらしいのですが、業務の性質上、社員は契約先企業へ出かけていることが多く、直行直帰もあることから、朝礼に参加できない社員も多かったため、社員のなかから夕礼もやりたいとの声が上がったそうです。

夕礼を追加することで、お互いの業務内容をしっかり把握できるようにしようと、毎日、午後5時半から夕礼がスタート。

思わぬ副産物となったのが、残業時間の減少です。

夕礼の中で、残業予定の有無を全員に確認すると、残業を申し出た社員の業務内容を他メンバーで検討し、手伝えることがあればみんなで取り組み、早く業務が終わるようにしているのです。

会社側が残業を減らそうと、照明を強制的に消したり、ノー残業デーを設けたりし取り組みますが、一方的な強制感があるため、社員側は納得した上で残業をしないようにはできません。
そんな事したって仕事があるんだから。。。と真っ暗な中でPCに向かったりするわけです。

社員が自発的に話し合いをし、メンバー間で業務に取り組むことで残業が減る。
社員のモチベーションや意識付けが、仕事の効率を上げ、内容も濃いものとなる効果がある事を立証している事例です。

「うちは無理」と最初から思わずに、どうやったら自社でも導入できるかを考えてみてはいかがでしょうか。

    


09/03/10 正社員の退職募集2万人、倒産で失職は4万7000人

3/9日本経済新聞より
米金融危機が深刻化した昨年9月以降、正社員を対象に希望退職の募集に踏み切った上場企業が117社に達し、募集人数が合わせて約2万人に上っていることが日本経済新聞の集計で明らかになった。
同時期に勤務先の倒産で職を失った人も4万7000人いた。
厚生労働省の調べでは昨秋から3月末までに非正規従業員15万人以上が失職する見通しだが、雇用調整の動きは正社員にも及んできた。
比較的所得の高い正社員の雇用減少が進めば、景気の先行きにも影響を与えそうだ。

上場企業が発表した希望退職の募集計画を個別に拾って集計した。
昨年9月からほぼ半年間の募集数は計1万9953人。
このうち5200人余りが既に応募し、退職が決まっている。
東京商工リサーチによると、直近で希望退職の募集が最も多かったのは2002年の200社、2万8000人だった。
半年で117 社、2万人という今回の募集規模はかなりの高水準といえる。
(以上、記事より)


またまた暗い話題が取り上げらていました。

正社員雇用の雇用調整に影響が出てくると、今後、世界的に景気が復調してきても、日本国内の個人消費が思ったほど伸びず、景気底上げにつながりにくいとも言われているようです。

雇用形態からみれば、就労者全体の8割以上を占める正社員の雇用が与える影響は、計り知れない部分があります。

上場企業の体力が落ちてくると、中小企業への影響もボディブローのように効いてきます。

ピンチはチャンスといいますが、せっかくのチャンスを捉えきれない企業が増えてしまうと、なかなか復調も難しくなります。
日本を支えている中小企業の元気を何とか取り戻したいものです。

09/03/09 アウトソーシングを阻む要因とは?


ITPro Specialの記事より。

アウトソーシングを進めるに当たり,まず課題となるのがアウトソーシングする範囲の決定だ。

「アウトソーシングというと『すべてを外に出す』というイメージを持たれることもあるが、そんなことはない。

内製する業務とアウトソーシングする業務の範囲の比率が何対何であれば、最もコストメリットが大きいのか。自社の強みを生かして将来の成長に備えるには、どこまでを社内で行い、どこから先をアウトソーシングすればよいのかがポイントとなる。

ユーザー企業とアウトソーサーの役割分担やオフショアとオンショアの最適な比率、目指すプロセス、適正なコストや人員配置などを含めたものを指す。

アウトソーシングする範囲を決めるには、まず業務の実態を洗い出す作業が不可欠だ。
現状においてどのような業務がどれだけあるのか、誰が行っているのか。
その中身を詳細にわたってリストアップしてみると、これまでの業務や組織の中に潜んでいた無駄が見つかる。
「企業規模にかかわらず、業務の重複しているところや共通化できるところが必ず見つかります。高給のベテラン技術者が、実は簡単な作業しかしていなかったことが明らかになることもあります」との事。

業務を洗い出して標準化することで、以前は必要だった業務や人員が不要になることもある。

アウトソーシングが始まれば、これらの業務や人員はすべてコスト削減の余地になる。
企業規模が大きいほど、コスト削減の余地も大きくなる。
大規模な体制になると、管理のための階層が多くなり、その階層を構成する管理職には多くの人件費がかかるからだ。
(以上、記事より)


アウトソーシングは、人事労務業務にとっても必要不可欠な事。

大元ととして企業の方針があるにせよ、全ての業務を内製化していると、実は思った以上のコストが発生している事に気付きます。

企業特性に関わるや属人的な部分は企業内で対応する方が、結果として、個々の業務もスムーズにまわるでしょうが、広く共通的な知識やノウハウで事が足りるものであれば、外部の力を利用した方が結果としてコストも人的リソースも削減できたりします。

「餅は餅屋」ともいいますが、外部のノウハウを上手く活用し、内部のリソースをさらに活用できる仕組みづくりは、不況といわれるこの時期だからこそ効果が出るのではないでしょうか。
  

09/03/06 育児・介護休業法関連パンフレット

育児・介護休業法に関する最新パンフレットが公開されました。

H17年改正以降の内容を分かりやすく表記しています。

法律の詳細説明、規程の作成例、パート・アルバイトへの適用に関する説明など、育児・介護休業法に関する最新情報となっています。

育児・介護休業法関係パンフレット等一覧(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/ryouritu/pamph/index.html